声楽の練習を始めようと思ったあなた?
素晴らしい一歩を踏み出しました!
だって、ほとんどの人が合唱であろうが、一人で歌う時であろうが、自分は歌えてると思ってるのですから。
え、歌えたって思うことがもう問題です。
一流のプロでさえ、鍛錬し、上を目指しています(TV等や新〇〇劇場に出て満足している人ではありません。真に芸術の高みを求めている求道者のこと。)。
歌えてるなんて思っていることはないし、歌えていない人に限って今日は歌えてるなぁって言うもんです。
そもそも歌えているかどうかなんて、自分では100%一流のプロですらわかりません。
それにもかかわらず、向上しようとする、そんな素晴らしいあなたにご褒美をあげようと思い、このブログを書くことにしました。
自分自身一人で声楽の練習をしようとする人は要注意です。
色んな方が色んな声楽の練習メソッドや歌唱テクニックをネット上で公開しています。
ですが、、、一人でやって良い練習とそうでないものがあります。
ここでは、一人で練習する時、効率が良く効果がある声楽の練習方法をお伝えし、のどを痛めないようにどうしたら良いか説明します。
声楽の練習時の注意点

声楽を練習する際に注意しなければならないことがあります。
ピアノやヴァイオリンなど器楽の楽器と違い、身体が楽器なので、個人個人で鳴らす方法が違うということです。
それが、個性を生み出し、美しい響きを醸し出すわけですが、この体をうまく利用して響かすことを考えなければいけません。
つまり、個々人で良い響きを作る発声方法が異なるわけです。
ということは、教える講師によっても指導の仕方が異なるということがあるのです。
そして、一般傾向としては、女声と男声の違いよりも、高い声部の人(ソプラノ、テノール)、低い声部の人(メゾソプラノ、アルト、バリトン、バス)と大まかに似た発声方法をします。
ここではざっくりとしか述べませんが、高い人は上の方、低い人は下の場所を意識します。
弦楽をイメージすると、弦楽器の大きさが大きくなると、音が低くなりますが、人間ではそう単純ではありません。
最初はまだ、基礎ができていないので、このレベルまで考えて学習する必要がありませんが、基本ができてきたら、この辺を意識していきます。
まず、ご自身が特別な楽器かどうか実感できたでしょうか?
ちゃんとした先生に自分がどんな声部か聞いてもらいましょう。
プロで活躍している人でも日本では自分の一番良いポジションで歌っていない人が多いので要注意です。
日本では声質よりも高音低音や見た目、歌の上手い下手で声部を決める傾向があります。
自分に合わないポジションで歌っていると、遠くまで声が響かず、苦しいので、無理して声帯を痛めることがあるので要注意です。
ミラノ・スカラ座の先生が来日の際に、新〇〇劇場のオペラソリストを指導した際に、ソプラノがメゾを歌い、メゾがソプラノを歌っているのは何故なんだと、聞いたところ、沈黙してしまったというエピソードもあるぐらいです。
日本では体格的に深い低音の人が少ないので、むしろそういう方は活かしてください。
さて、ご自身の声質が分かったら、次は声を出していくと思いますが、歌は息が8割とミラノ・スカラ座のソリストの先生がおっしゃっていました。
この息がうまく使えていないと、喉を壊します。
この息を使用する方法がうまくできていないと、声が遠くまで届きません。
そうすると、喉に頼ることになりますが、どんなに頑張っても息に声を乗せない限り、響かないし、つまり、遠くまで声が届きませんし、近くの人にだけ側鳴りし、音も汚くなります。
結果、喉(声帯)を使いすぎて、喉が痛い、声が壊れます。
あと もう一つ、響きを作るには母音が重要です。
この母音が実は響きを作っているので、母音が薄い日本語は、通常の話し方と一緒だと声が届きにくくなります。
ですので、母音をしっかり発音することも喉を痛めず、大声を出さなくても声を遠くまで届かせる秘訣です。
さて、とっても大事なことをお伝えしましたよ。
音楽大学では高い音は全部アでいいとか、ピアニッシモもフォルテで歌えとか、息は思いっきり吸えとか、こんな感じで教えている人もいますので、良い響きを作って、心に響く歌声など作るようにはなっていません。
趣味で始める人たちは、言葉を大切に、気持ちを込めて、心に届く歌声で少なくとも歌いたいですよね。
それでは、以下で効果的に学ぶ方法を説明していきます。
でも、常識とは異なる唱法とみなされるので、先生には質問時にはあまり突っ込まない方が良いかもしれません。
声楽の練習を効果的に学ぶ方法
1.田川理穂の無料の動画を見る

歌う原則を3つのB、Breath息、Bel Canto(ベルカント)語り、Body体に集中して、ここを主に改善していく手法です。
まず、初心者や上級者であっても、この視点を持つだけでも声が改善していきます。
難しい理論が一切なく、動画のトレーニング方法を学ぶだけです。
以下が動画の一部ですが、上記の画像をクリックして、登録して全てのトレーニングを実践されることをおすすめします。
喉を酷使するような訓練はないので、楽しみながら、真似するだけで簡単に身につきます。
2.個人レッスンで声を聞いてもらう
一流のプロ歌手であっても、自分自身の声を100%客観的に聞くことはできません。
一流ほど声を聞いてもらっているのです。
ですから、誰か声が分かる人に、客観的に聞いてもらうことが重要です。
息がしっかり吐けているか、母音の発語がしっかりとし、姿勢はちゃんとして、響きある声になっているか。
これが、ちゃんとできていない状況で、自己流で声を出しすぎると、変な癖がついて、取り除くのが大変ですし、喉を痛めることにもなりかねません。
3.曲の練習をする
以上の発声の基本が身についたら、曲を使って練習しましょう。
一般的にコンコーネとか、コールユーブンゲン、ヴァッカイとかよく使われる教本があるかもしれませんが、声部やドイツもの、イタリアもののジャンル、初学者〜上級者、コンクール出る出ないなどで、合う楽譜教材、教育方針があるので、受講時に課題をクリアにして希望を伝えつつ決めましょう。
以上から分かるように、上達するには独学はほぼ不可能です。
声楽の練習で喉を痛めないようにするには?
だいたいお分かりになったと思いますが、声に頼らないということです。
腹式呼吸だ、肺活量だ、横隔膜だと色々メカニズムを勉強して分析しても、自身の声を見つけることはできません。
たくさんの解説講座があるので、混乱するはずです。
専門的になってはいけません。
実際に歌ってみて、聞いてもらって、一番自分らしい歌声が表現できるポジションを見つけ、息を流して、自分らしい美しく響く声を修得する旅に出るのです。
技巧や技術に頼ると自分らしさからは遠くなっていきがちです。
トップ歌手を真似るのでもいけません。
最後は自身の声を見つけることを目標にして、3原則を忘れないようにして、少しづつアップして、良いと言われる声を体験して、覚えて、再現することが大事です。
徐々に声が変わっていきますから、無理して自分の出し方とはかけ離れたことはやらないことです。
声楽の練習はミュージカルに活かせる?

ミュージカルはクラシックオペラの声楽と異なる点がいくつかあります。
マイクを使うことがあり、バレエダンスなどを踊り、音響環境はスタジオのように、反響板のない響きのないところで声を出すことなどです。
お腹を使用して声を出す方法など共通点がありますが、ボイストレーニングと呼ばれるポピュラーミュージックの歌い方をマスターしている人もいます。
現代では音楽学校出身の生徒さんも多いですが、どちらかというと、ボイトレ教室出身の方が多い気がします。
ボイトレ教室でポップスを習った方が、実際に喉を壊してしまい、オペラ式の歌い方で改善していった事例もあるので、個性ある歌声を作る上では、オペラ声楽の歌い方は活かせると思いますが、業界ごとに表現方法の好みがあるので、フォームの調整は必要かと思います。
あと、声楽は体の仕組みを理解して、体を活かした歌唱法なので、伸び悩んだときに、声がうまく出ない理由がわかり、解決の糸口になるかもしれません。